スピカのレコメン!

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映画:「チェンジリング」(2009年)

主演アンジェリーナ・ジョリー×監督クリント・イーストウッドのサスペンス映画。

 

私は洋画だとけっこうサスペンスとかサイコホラーとかが好きなのですが、おすすめの映画を聞かれた時はいつもこの作品を答えています。

 

それでは簡単にあらすじ紹介を。

 

舞台は1928年のロサンゼルス。

アンジェリーナ・ジョリー演じる主人公の息子が、ある日突然誘拐されてしまいます。

その後、息子は無事に警察に保護され、母親と対面するのですが、その息子は別人。赤の他人でした・・・

 

もちろん母親はその旨を警察に伝えるのですが、警察は彼女の話に取り合いません。

それどころか、別人であるはずの息子は、自分は別人ではないと言い張り、「お母さん」とか呼びかけて抱きついたりするんです。

これがまぁ怖い!!!

 

いやいや、あなたどう見ても別人でしょ???

そっくりさんですらないよね???

同じくらいの年齢ってだけだよ???

 

観客から見ても明らかなくらい、(自称)息子は赤の他人です。

 

なのに彼は、主人公の息子を名乗る。彼女のことを母親だと言う。

 

母と(自称)息子の感動の再会をマスコミが写真を撮って報じる。

警察は手柄を誇る。

(自称)息子は真顔で嘘をつく。

 

母は、周囲に訴えます。「彼は私の息子じゃない」「私の息子を探して」

 

けれど、警察も(自称)息子も事件は解決したと言わんばかり。

母親だけが1人違うことを言っている。

 

となるとどうなるか。

周囲は彼女が嘘をついているとみなす。

警察は彼女を精神的におかしくなったとみなす。

 

そして彼女は、精神病棟に入れられてしまいます・・・

 

このシーンが本当に苦しかった。辛かった。見てられなかった。

 

真実を言っているはずの自分が、嘘つき扱いされる。

最愛の息子の行方も未だ分からない。

 

・・・

 

 

この映画は見ていて本当に怖かったです。

別にホラー映画というわけではないので、幽霊とかオカルト系は一切ないし、グロいシーンがあるわけでもない。

 

でも何だろう。この内側からじわじわと恐ろしさが迫ってくる感覚は。

 

私は常日頃、幽霊や心霊現象よりも恐ろしいのは"人間"だと思っています。

 

チェンジリング」もまた、人間の恐ろしさが描かれていて、私たち観客はアンジェリーナ演じる母親の気持ちになって恐怖します。

 

 

 

それでは最後にもう1つ、怖いことをお教えします。

 

この「チェンジリング」という映画は、実話を元に作られています。

 

ゴードン・ノースコット事件という実際に起きた事件がモチーフです。

(映画を見る前に事件について調べるのはネタバレになってしまうのでオススメしません!)

 

実話だと分かって見ているので、尚更恐ろしい。

こんなことが実際に1920年代のロサンゼルスで起きていたなんて信じられない。

現実はフィクションよりも恐ろしいのです。